五十嵐 慧祐さん
Keisuke Igarashi
東京都立三田高等学校→早稲田大学文学部文学科 [2019年]

斉藤早稲田大学文学部に入学して、これからどんな勉強をしようとしているか、また大学が始まって半年経っての感想を聞かせてください。

五十嵐入学する前から日本史か日本語学のどちらかを専攻しようと思っていました。今は授業で取り上げたジェンダー論に興味を持っています。

斉藤米国ではジェンダー研究が大学の専攻として確立している大学が相当数あります。社会学、生物学、人類学など学問の垣根を越えて学ぶのですが、日本の大学でも体制が整いつつあります。実は私は議員時代に、性同一性障害を持つ方の戸籍上の性別を訂正する法律を通すための作業に参加していたことがありまして、性同一性障害は、10万人に3人ぐらいの確率で顕在化するのです。当事者にヒアリングを続けたりしながら、大切な仕事だと考え、作業をしたことを思い出します。歴史や文学に関心を持ったきっかけはなんだったんでしょうか。

五十嵐まだ幼稚園生だった頃、世界遺産の本を読んだことが原点ですね。高校生になると、既に歴史は好きだったのですが、実際に課題研究に取り組む機会が学校であり、調布市にある深大寺城というお城を研究しました。そのときに感じたのは、単に暗記するのと、自分で問題点を捉えて先行研究の穴を見つけていくのは、全く違う作業だと言うことです。実際に学問として探究していくことは面白いなと思う同時に、自分に合っていると思いました。

斉藤歴史をストーリーとして把握するのと、学問研究の方法論を学ぶことは別の作業ですね。大学で歴史学の先生に良く聞く話ですが、「みんな司馬遼太郎などを読んで歴史が興味を持つけど、大学の歴史の授業はそういう人たちの期待には応えていない」ということです。というのは、史料の批判的読解の方法を学ぶのが大学での歴史の授業なので、学生の皆さんをガッカリさせてごめんなさいね、と言う意味なんですけどね。

五十嵐むしろ高校生の段階で実際に研究する機会がないと、学校で知識として学ぶ歴史しか分からないままになりますよね。

斉藤はい、その通りです。1853年ペリー来航とか、イベントと年号を覚えてそれで終わりにして欲しくないですね。歴史というより古生物学の話になりますが、先カンブリア紀にやたらと生物が増え始めたという議論が最近ありました。カンブリア爆発と呼ばれていますが、実は決してその時代から生物が増えたのではなく、その時代から化石として生命の足跡が残るようになっただけなのです。カンブリア爆発を契機に生物が多様化したのではなく、それ以前はおそらく化石が残らない形で多様な種が存在していただろうという話です。歴史も同じようなもので、我々が学んでいるのは、記録として残っている歴史が中心です。そうだとしても余白も含めて、過去に対してロマンを持って臨む機会を手にしていることは、羨ましいです。

五十嵐先日國學院大學博物館に浮世絵を見に行ったんですが、江戸末期から明治初期にかけて、時代の転換期の作品でした。一方で、例えば現代ではいわゆる「萌えキャラ」がいますね。目が大きくて、鼻がちょっとしかなくて、口も小さかったり、普通の人間の顔の形じゃない。時代による美意識の変化が見えるのではないかと考えていました。

斉藤こうした課題を総合的に捉える意味で、早稲田は良い学びの機会を抱負に提供していると思います。最大限機会を活かしてくださいね。ところで五十嵐さんは、J PREP ではどのようなコースを受講していたのでしょう?

五十嵐高2でES450から始めました。それで高3から国内受験クラスに変更し、EA670です。

斉藤ということは、英語は最初決して得意科目ではなかったということですね。

五十嵐はい、全く得意でありませんでした。

斉藤英語が苦手だった理由はありますか。学校で手を抜いていたとか、発音はどうでも良いと思っていて、音読の習慣がなかったとか、当てはまるものはありますか?

五十嵐声に出しながら覚えようとしていませんでした。

斉藤高校1、2年生で英語が苦手という生徒に特徴的な理由は、音読の習慣がない、音声の知識が欠落していると言うことなのです。眼だけ動かして、たまに手を動かして英語を学んだ気になっている。人間が元々持っている、音声を通じて言葉を身に着けていく仕組みを普通に動かしていけば楽に、感覚的に覚えられるのに、脳のメモリを大量に消費しながら、四苦八苦しながら学んでいます。やはり耳から入る効率を改善する必要があります。

五十嵐そうですね。

斉藤そして音の区別を理解する上で重要なのが、例えば、æとvを区別して発音したりする習慣なんですよ。聞き分けるためにはまず区別して発音しなければならないんです。それが分からないで頭で考えて失敗するという人が案外多いんですね。

五十嵐実際に発音できるというのが大事ですよね。一度、学校のテストで「彼女が歌うのを聞いた」→ I heard her sing a song. 「歌っているのを聞いた」→ I heard her singing a song. という公式以外の解答を認めない、そういった指導を受けたことがあります。J PREP では、この二つの英文の意味の違いを、単に訳の違いではなく細かく教わりました。質問すれば丁寧に説明していただく機会も豊富にありました。