K.T.さん2021年

出身高校駒場東邦高等学校

進学先Yale University

高校時代に自分の好きなことを全部やり切って
大学は目的意識をしっかりと持って選択

高校時代に自分の好きなことを全部やり切って
大学は目的意識をしっかりと持って選択

初めて会ったのは中学3年生の終わり頃ですね。受験の準備をするよりも自分のやりたいことを考えた方がいいとアドバイスした記憶があります。

それから長くお世話になりました。

そんなに心配していませんでした。実際イェール大学やブラウン大学に合格しましたし、素晴らしい成果に繋がったと思います。SAT®やTOEFL®で時間を潰してしまう留学希望者が多い中で、「テストで何点取ってください」と言ってしまうと逆にイェール大学には受からなかったかもしれないです。

好きなことをやって高校生活を過ごそうというのを意識していました。SAT®やTOEFL®は運もあって点数は取れましたが、それよりもやりたいことにフォーカスしようと思っていました。

それができないとイェール大学には受かりません。他のアイビーリーグの学校もきちんと〝自分のテーマがある志願者〟を探しています。

僕も高校1、2年生の頃は探す時期と言いますか、特に高校1年生のときはいろいろなことに手を出しました。途中まで行動経済学が好きだと思っていましたが、興味の限界に気付きました。ずっと模擬国連に参加しましたが、アクションに繋がらないもどかしさを感じました。そこから海洋プラスチックに関しての研究を始めましたが、高校3年生のときに振り返ったところ、科学技術社会論との融合というストーリーに繋がっていました。

取り組んできたことが全て成功しなくても構わないですよね。

そうですね。たとえば模擬国連で最高の結果を目指すことが大目標だとすれば、海外に行くことができたと思います。しかし結局会議は新型コロナで中止になってしまいました。でも僕はより研究にフォーカスしたいと思ったので、そういう点では取捨選択がうまくできたと思います。

イェール大学は〝ちょっと大人っぽい高校生〟を探しています。中学、高校生ぐらいで自分を探して、挫折したり見つけたり、そのプロセスを楽しめる人じゃないとイェール大学での学びは楽しめないです。

『失うものは何もない』というのが高校時代のモットーでした。やってみてダメならゼロに戻るだけなので、何も失わないという考えです。

学校での課外活動は何に取り組んでいましたか。

テニス部に6年間所属していました。あとは中学の終わりぐらいにディベートと模擬国連を行う部活を立ち上げました。

なるほど。6年間一貫して続けたものと、新たに何かを作った努力と、素晴らしいと思います。さて、イェール大学は各寮に分けると一学年あたり120人とか130人になります。その人数だと高校の同学年より少ないぐらいで、皆が皆を知っていて、なおかつその大きさの学生寮が14あります。小さな学校の良いところと大きな大学の良いところを両方組み合わせているのがイェール大学です。

そうですね。同じ場所にいるのが、すごくいい環境という印象です。僕がイェール大学を選んだ大きな理由に学生寮があります。僕は学校で体育祭の組が6年間変わりませんでした。そのコミュニティがあるのがいいなと思いました。

イェール大学の場合は演劇をやっている人から絵を描いている人、楽器をやっている人、もちろん科学専攻の人もいる。同級生から色々と吸収してほしいと思います。あとは、いいキャリアを作ろうとすると大学生活も重要ですが、大学院や、卒業後の方が大切になってきます。

チャンスは広がると思いますが、それをどう選択していくか。

これから何十年も先を見据えたときにどういう生き方をするのか。どうすれば自分は幸せになるか、周りの人を幸せにできるかといった全体像が求められます。

それはもうずっと課題ではないでしょうか。

そうです。しかし、こう問いかけた時に「ずっと課題ではないでしょうか」と返せる人と、そういったことを考えたことがないという人に分かれるわけです。自分の問題として考えてきたと言えるので、イェール大学に受かったと思います。

あと大学受験中に思ったのはトップ20とか30ぐらいの大学になると教育水準はほぼ一緒なので、どこに行きたいかということです。

それに加えて、どんな人と生活をしたいか、どんな人から刺激を受けたいか、あるいはどんなコミュニティの中で自分は輝きたいかということも重要になってきます。逆に言うと偏差値1、2違うってところで競争している日本の学校の考え方とは、かなり違います。

大学ごとの個性の違いが分かりにくいかも知れないですね。東大はこういう学校です、というよりも「東大は1位です」という具合で。同級生も、この大学に行きたいというより、どこが一番受かるかっていうのを考えています。

模擬試験でC判定になって「どうしようか…」みたいな話になりがちですが、そうではありませんよね。

すごく思います。4年間勉強するわけですから。

だからこそ、自分はどういう生き方をしたいかが重要になってくる。

目的意識を持って大学に入らなければ得られるものは少ないです。大学受験の結果が出る前に、このままどこにも受からなくても高校でやりたいことは全部やり切ったという気持ちでした。

イェール大学卒業の日に同じことが言えるよう、頑張ってほしいですね。

【School Data】Yale University
1701年創立。アメリカ東海岸、コネティカット州ニューヘイブンの中心に位置する。米国の私立大学8校からなる「アイビーリーグ」のひとつで、ハーバードやプリンストンと並んで「全米BIG3」と呼ばれている超名門大学。歴代のアメリカ大統領をはじめとして、数多くの政治家や財界人、ノーベル賞受賞者、文化人を輩出している。校訓は「Lux et Veritas(光と真実)」。