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  • University of British Columbia Faculty of Science
  • 早稲田大学 国際教養学部
  • 出身校:渋谷教育学園渋谷高等学校 | 所属コース:

 私が J PREP に入塾したのは中学3年生の時でした。私は小学生の頃上海に3年間ほど住んでいましたが、ずっと日本人学校に通っていたので、中学に入るまでは簡単な英語しか知りませんでした。そんな私が入塾してから海外大学に合格できるようになるまでの道筋を、学年ごとに分けて説明していきたいと思います。

〈中3〉
 私が入塾したときは、当時のES310(lv.3の通常コース)で学びました。入ったばかりの頃は、少人数でのネイティブ講師との授業や、学校と比べて進みの早い文法の授業に戸惑いました。ですが、授業内で積極的に発言することを心がけ、週に1〜2時間を目安に自主的に復習を行ったことによって、少しずつ授業についていけるようになり、Term 末テストでも安定して成績が取れるようになりました。特に、授業内での発言は、英語を積極的に使う癖をつける良い訓練になったと思います。私が中三の終わりに学校行事でオーストラリアにホームステイに行った時には、授業内で積極的に発言する癖をつけていたおかげで、現地の方々と拙い英語ながらも物怖じせずコミュニケーションをとることができ、結果スピーキングを大幅に上達させることができました。また、Readingに関しては、授業で扱った文章を読み直して分からない単語を調べたり、難しいと感
じたsentenceを自分が持っている文法知識をもとに噛み砕いてみようとしたことによって、初見の文章にも少しずつ対応できるようになっていったと思います。文法に関しても、その週にやった部分のテキストを見返し、自分的に難しいと思った文章をノートに書き写して覚えることをしました。最後に、毎週ある単語とディクテーションの小テストは必ず対策することが大切だと思います。特に、ディクテーションはListening能力の向上に大いに役立ったので、アプリやportalのサイトにある音源を使って必ず復習するべきです。単語は、一度に覚えようとすると大変な上に面倒臭く感じてしまうので、一日5個や10個と決めてコツコツと進めると良いと思います。私は、毎日5個と決めて毎朝学校のホームルーム前に単語を勉強していました。5個覚えるのにかかる時間は10分程度だけなので、単語を覚えるのが億劫に感じている人は1日5個から始めてみるとスムーズに習慣化できると思います。

〈高1〉
 私は高一になる少し前から、海外に進学したいとなんとなく考え始めていました。なので、プレイスメントテストを受け直し、高一からはESではなくScholarsのクラスに移りました。私が在籍したのは当時のCA500、TOEFL 対策の初級クラスでした。勉強の方法は中三の時とあまり変わっていません。ですが、海外大を受験する上では課外活動もとても重要なので、そちらにも重点を置きました。課外活動は、大学に出願する時のエッセイのネタの重要な根拠になるので、自分の興味関心に関わることならば積極的に参加していくと良いと思います。まず、私は小学生の頃からバイオリンを習っていたので、学校内では中学生の頃から所属していた弦楽器アンサンブルと有志のオーケストラに引き続き参加し、学外でもジュニアオーケストラに所属しました。またそれ以外には、学校主催の海外研修に参加して英語力を伸ばしたり、スペインで開かれた社会問題に関する国際高校生会議に出る学校代表の選抜に応募する(無事合格しました)などを行いました。さらに、海外大は学校の成績を重視するので、普段の授業態度、課題、試験に関してはどれも真剣に取り組みました。

〈高2〉
 この頃には、本格的に海外大を受験することを考えていたので、斎藤先生に相談に乗っていただき、SA650(SAT対策コース)に入りました。SATは、簡単に言うとアメリカ版のセンター試験のようなものですが、正直に言うとかなり難しかったです。SATにはReading(国語)とMath(数学)があるのですが、Readingはアメリカの現地の高校生を対象としているので、日本人の我々にとっては相当タフな内容になっています。文章が最近の研究レポートのような比較的新しいものであればまだ良いのですが、1800年代のLiteratureや政治的なスピーチの抜粋などになると、この頃の私には全くちんぷんかんぷんでした。ですので、最初のうちは出来るところだけ確実に点数を取りに行くことを心がけてテストをギリギリ凌いでいました。ですが、授業で出題パターンを覚え、点数を取るためのコツを学び、また文章の数をこなすことで難しい文章に慣れていったことによって、少しずつ点数が伸びていったと思います。特に、練習をこなす中で文章を効率よくSkimすることを覚えてからは、全体的な構成や内容を問う問題はほぼ確実に解けるようになり、出題パターンを把握してからは、自分がどのタイプの問題が得意なのか分かったので、より戦略的に問題を解き進められるようになったと思います。また、毎週ある小テスト(難易度が高い文章を渡されて、その中にある単語の意味を問われるもの)は少々大変でしたが、毎回対策をしたおかげで古くて難しい文章でもなんとなく
読み方がわかるようになっていきました。ですが、難しい文章に慣れることにも、自分に合った解き進め方を見つけるのにも時間を要しました。なので、心がくじけそうになるかもしれませんが、1年間辛抱強く、きちんと文章と向き合っていくことが大切です。また、それ以外にも、学校の授業や課外活動にも欠かさず取り組みました。高一の時に引き続き学校内外のオーケストラに参加し、高一で選考に無事合格した国際高校生会議のための研究・発表の準備に精を出しました。夏に会議の本番が終わった後は、第一志望校候補だったUBCのサマースクールに参加し、レベルの高い授業に参加しながら学校を見学してきました。また、自分が興味のあった環境問題について理解を深めるために、環境問題に取り組むNPOにボランティアとして参加しました。ここで重要なのは、アクティビティは数をこなせば良いというものではなく、自分が実際にそこで何を学んだかが重要です。受賞歴に関しても同じで、たくさんのアクティビティに参加して沢山の賞をもらっても、それはもちろん評価されますが、大学からより重視されるのは、アクティビティで学んだことをいかに大学側が納得できるように説明できるかだと思います。

〈高3〉
 高3からは、海外受験対策用のSA 680 / 690に在籍しました。引き続きSAT やTOEFLなど海外大学を受験するにあたって必要な試験の対策もしつつ、この時期からは大学のapplicationの要となるエッセイのネタ探しが始まりました。試験は大体8月か9月までに受け終えました。授業では、大学のapp essayとは何かという導入から始まり、どのようにエッセイに書く内容を決めるのかといったことも丁寧に指導していただきました。また、エッセイの内容について、先生やクラスメイトからの意見やアドバイスをもらえる時間も設けられていたので、授業に参加していれば何をして良いかわからなくなって道に迷うようなことは無いと思います。エッセイを書き始めるときは小学生から高三までの自分の経験をタイムライン上に書き出して、そしてその中から今の自分を形作ったものを選んで説明の筋道を作りました。詳細に言うと、最初に書き始めたものはアメリカに出願する際に必ず必要となるCommon App Essayで、そのエッセイでは自分が将来研究者になりたいと思うきっかけになった国際高校生会議についてを軸に、その前後の経験から背景、アピールしたい自身の性質を関連させて描こうとしました。自分の実感だと、書いている時間と内容や構成を考える時間だと、後者の方が圧倒的に長かったと思います。中々進まずにカリカリしてしまうこともありましたが、時間をかけて考えれば考えるほど良いものができるので、辛抱強く粘ることが大切です。内容や構成、ロジックの作り方、言葉選びを改善していく時に一人の力では難しいと感じたときは、何回も先生に添削してもらい、新しい着眼点などを教えてもらいました。

 二学期になると、国内大学のAOや奨学金に応募するためのエッセイや、大学個別のエッセイを書き始めました。どちらのエッセイも、授業でのinstructionに従いつつ、頻繁に先生に添削してもらいながら改稿を続けて行けば問題なく進められると思います。AO入試や奨学金の締め切りは9月や10月など早いものが多いので、夏休みのうちから準備を計画的に進めておくことが重要だったと思います。特に、国からの奨学金であるJASSOは締め切りが10月と早い上に書類が煩雑で、両親に用意してもらうもの(戸籍、収入や税金に関する書類など)も多いため、早くから奨学金のホームページを確認して必要書類を把握・申請しておくことが不可欠でした。出願する大学の情報を入力する作業にもかなり時間がかかりました。また、書かないといけないエッセイも長い上に数が多いので、早めに始めておくことが大切です。エッセイが日本語だとはいえ侮ると痛い目に合います。締め切りの2週間ほど前からエッセイを書き始めた私は、締め切りの3日前に出せたものの、その週の1日あたりの睡眠時間は3〜4時間でした。

 高三の一年を通して言えることは、海外大学を受験する人は孤独感を感じやすいということです。一般受験の生徒たちが模試に向けてひたすら問題演習を進め、入試一本の空気感に学年全体が包まれていく中、海外大学勢はポツンとエッセイを書き続けることになります。特に、エッセイはとても時間が取られるので、中々学校の勉強ができずに周りの生徒たちから遅れをとり、劣等感に苛まれることもありました。ですが、塾には自分と同じ境遇の人たちが集まります。そのおかげで、同じ海外大を目指している同士で切磋琢磨することで孤独感を感じずに、比較的楽しく1年間を過ごすことができたと思います。